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2008年作品 ブログトップ

おとうちゃんのて [2008年作品]




おとうちゃんのては
あったかかった
なんもぼくのこと
すきやとか
はなさへんけど
くるまあぶないからと
にぎってくれたては
あったかかった

2008/07/24

まどをあけて [2008年作品]


ほんとうに
つたえたい
こと
つたえましょう

ほんとうに
はなしたい
こと
はなしましょう

ほんとうに
いきたい
ところに
ゆきましょう

てがみには
ついしんが
あったり

しょうせつには
あとがきが
あったり
します

あとで
おぎなうことは
できても

いまを
いきる
わたしたちに
ついしんは
ないのです

せいいっぱい
いまを
いきましょう

ほんとうの
じぶん

いろんな
ひとに
しって
もらいましょう

2008/02/26

海沿いの道 [2008年作品]



うみぞいのみち
だれが
つくったのでしょう

まちから
どんどん
はなれてゆくのに

どこまでも
どこまでも

みさきを
くねくねと

うれしそうに
みちは
うみにそって

どこまでも
つづきます

2008/06/01

まどごし *朗読付 [2008年作品]



まどごし
でんせんに
とまる
ことりと
わたし
みつめ
あってる

べつに
だれが
きめた
にらめっこ
でも
ないけど

あっぷっぷ
してる
わたし


2008/02/23


◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より



 [2008年作品]



わたしを
えにして
くれませんか

いまの
すがた
わすれたく
ないから

きのう
うそを
ついて

きょう
こうして
へいきな

この
わたしの
すがたを

どうぞ
えに
してください

きっと
ゆがんだ
かおを
している
ことでしょう

みにくい
ことでしょう

にどと
そんな
わたしに
ならない
ために

わたしを
えに
してくれませんか

2008/09/04

ことばくんよろしく *朗読付 [2008年作品]


ことばが
さんかく
すわりして

ぼくの
まえに
います

ぼくの
うたに
なるのは
いやだと

すねて
います

だから
け-きでも
かって
こようと
おもって
います


追伸:け-き屋しまってました。笑

2008/03/03

このうたは当初「のーたいとる」でありまして
朗読していただいたさきみさんに
「ことばくんよろしく」と題を付けていただきました。

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より



あかずのふみきり [2008年作品]




いぬと
ねこも

かたを
ならべて

しゃだんき
あくのを

まって
いました

あかずの
ふみきりで


2008/03/20

遠い町へ [2008年作品]


IMG_3977[1].jpg

さがしに
ゆく

しらない
ことば

ぼくに
ないもの

みつけに
ゆく

かばん
ななめに
ぶらさげて

みずいろの
でんしゃに
のって

ちいさな
ちいさな

えきで
おりて

あう
ひとに
こんにちは
いって

ぼくに
ないもの

みつけに
ゆく

こころの
どあを
ひらいたら

おひさま
さんも
かお
だした

2008/02/06

※この詩は7年前のものです。
何気にUPしてどの写真を貼ろうかと選んでいると
この詩の通りの風景の写真が
あることにおどろきました。
この写真は
今年の4月の中旬に撮りました。
簡素な無人駅が気に入りました。
駅はJR和歌山線の中飯降(なかいぶり)という駅です。


よるのぽすと [2008年作品]


IMG_4527.jpg

よるの
ぽすと
こわいな

てがみ
だしたら

かみつかれ
そうで
こわいな

そう
おもうのは

ぼく
だけかな


2008/01/17

※このうたを作った当時
わたしのうたの中で
これが一番いいと
いってくれた
詩人のひとが
いたことを思い出す。
思うままに書いただけと
話したら
それがよく出てるとのことだった。
うたが書けないと相談すれば
このうたを思いだすようにと
随分励ましてもらった。
みじかいこんなうたにも
おもいでがつまっている。

うたの良し悪しは
どこにあるのか
見当もつかない。








ほたる *朗読付 [2008年作品]


まって
たって
きません

ほたるは
きません

きよらかな
みずべの
ほとりに

あなたは
いますか

よごれた
まちの
かどで

あなたが
たちつづけている
かぎり

ほたるは
きません

あなたが
どう
ねがっても

2008年6月21日

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011‐2012限定ユニット「うたのこえ」より



※3年前の6月に福島県福島市でイラストとの
コラボの展覧会を開き、この「ほたる」も展示したのですが、
ひとりのお客さんがこのうたの前で立ち止まり、
「これは福島の現状ね」って言って
「ほたるはもう福島には来ないよね・・・」って淋しそうに
話しておられました。
ぼくは「これは2008年に作ってますので福島のことを書いたわけじゃないです。
大阪に住んでるぼく自身いまだかつてほたるを見たことがないので
汚れた大阪にいる限り見れないことを書いたんです」と話しましたが
いやこれは福島のことよって立ちすくんでおられたのが印象に残っています。
このうたはある意味、意味のあるものだったのだと気づかされました。


いなかみち [2008年作品]

さんりんしゃが
いえの
かどを
まがるまで

くるまは
くらくしょん
ならさず

うしろを
ゆっくり
はしってました

いなかの
みちで

2008/08/16

0817 028.JPG


あしたがすき [2008年作品]


IMG_4484[1].jpg

あしたが
すき

あしたの
ことを
おもうと

ねむれなく
なるの

やろうと
おもえば

なんでも
できるはず

きっと
そうでしょ

しろい
くつを

もっと
もっと
よごさなくっちゃ

ほどけた
くつひも

つよく
つよく
むすびましょ

2008/05/07

◇写真 aoisoraさん



はつこい [2008年作品]


由良あたりの海岸  (480x640).jpg


うみは
そらが
すき
なんだってさ

いつも
そらを
みつめて
いるから

すきに
なったん
だってさ

ときどき
そらに
ふれて
みたくて

しぶきを
あげる
けれど

とどかなくて
くしゅんと
さざなみに
なってみたり
するんだってさ

それって
わたしの
はつこい
みたい

うみも
おとなに
なれないんだね

いつまでも
あおいままで

2008/08/20

ながいかげぼうし [2008年作品]


なにに
なりたいか
わからない
ぼうやが

ぶらんこで
ながい
かげぼうしに
なって
いました

ぼうやに
とって
それが

いま
せいいっぱい
できる
ことでした

2008/08/16

IMG_4311.JPG

敦賀 *朗読付(ともしび) [2008年作品]

※小学校3年のときの実話。
ぼくに雪を見せようと急に
親父が「敦賀にいくぞ」と
ふたりで電車に乗って旅した時のことを書いたものです。

*敦賀=福井県の小都市。特急の止まる駅。
山深い滋賀県との境に存在する町で日本海にも面する町。
通常なら雪は積もっているはずなのですが
その日はまったく積もっておらずで
その先の金沢あたりでは
かなりの積雪があったようで
電車が遅れておりました。

思えばこれが最後の親父との二人きりの旅でした。
その後は一度もどこかに行こうと
ぼくに話すことはありませんでした。
7年前に親父が他界したため余計に
この敦賀の小旅行のおもいでは
忘れられないものとして心に残っております。
金沢まで行かずの選択が
いかにも親父らしいなと。


****************

あのとき親父がぼくに
雪景色を見せたかったこと知ってます

ふたりで出掛けた町は 
あなた(父)が選んだ敦賀の町でしたね

だけど雪は積もっていなくて
あなたはひどく寂しそうにしていましたね

今、来たばかりの敦賀の町で
もう帰ろうとぼくにつぶやきましたね

長い間待合室で電車を待ちました
大阪に帰る電車が雪で遅れていました

「もっと遠くまで行ったら雪が見れたのに」と
ぼくはあなたにひとこと言いましたね
だけどあなたは黙ったままでいました

やがて電車が雪をいっぱい
車輪や屋根につけて
敦賀の駅にやって来たとき
泣きそうになりましたね

やっと雪が見れた・・・
駅のホームでおやじもぼくも
そんな顔していましたね

あれはもう何年も前の冬でしたね
一度きりの二人きりの旅でした

2008/01/05

◇朗読はこちら
3年前にうたのこえで自分の声で朗読したものです。
聞き苦しい内容となっております。(笑)
ご了承くださいませ。




傘をくるくる [2008年作品]


かさを
くるくる
まわすのが
すきでした

あめの
ふるひの
かえりみち

かあさんが
やさしく
おもえてきて


2008/06/25

そぷらの *朗読付 [2008年作品]


とこ IMG_4301[1].jpg

ことりはね
おなじうた
うたうの

たった
ひとつの
うたを

まいにち
まいにち

うたい
つづけるの

わたしも
そんな
ふうに

たった
ひとつの
うたを
うたいたい

だれの
ためじゃなく

わたしの
いのちを
かけて
そぷらので

2008/09/07

◇写真 aoisoraさん

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より




ことばあつめて *朗読付 [2008年作品]


ぼくの
うた

ひとつ
ひとつの
ことば

きみの
こころで

てを
つないで

きみの
こころ
まもれ

あした
きみが
わらうように

2008/02/08

009 (480x640).jpg

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より



とうふ [2008年作品]


IMG_4319.JPG

とうふの
かどが
すき

どうだ
ぷりんには
まねできない
だろうと

つんと
おすまし
してる
ようで
すき

2008/02/10

◇写真 aoisoraさん

 [2008年作品]

IMG_4153[1].jpg

みんな
いったり
きたり
どこへ
いくんだろう

いま
ここに
いる
けれど

みんな
どこかに
いってしまう

いっぽんの
でんしゃが
やってきて

さよなら
こんにちは
くりかえす

ぼくらは
とけいを
きにしながら

やくそくを
きにしながら

また
どこかに
いってしまう

そこに
とどまる
こともなく

それぞれの
あしどりで

それぞれの
ぺ-すで

2008/02/21



さいごのりんご [2008年作品]


さいごの
りんごが
かわれて
ゆきました

どうぞ
よろしくと

そんな
かおして
くだものやさん

みせさきで
ずっと
りんごを
みおくって
いました

ばななは
たくさん
うれのこってるのに

2008/07/30

いつか *朗読付 [2008年作品]


IMG_4273.JPG

この
せかいで
いま

いろんな
はなが

さいて
いるんだなと
おもったら

いきて
ゆかなくちゃと
がんばれる

ちゅ-りっぷ
よりも

ひまわり
よりも

きれいな
はなが

かぜに
ゆれて
いることを
おもえば

なんて
すてき !

いつか
このめで
みてみたい

そんな
はなの

すがた
たちを

2008/07/14

写真:aoisoraさん

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より



いまのきもち [2008年作品]



てがみ
かく

じぶん
あてに

てがみ
かく

なん
じかんも
かけて

てがみ
かく

いまの
きもち

わすれたく
ないから

てがみ
かく

どうぞ
あしたの
ぼくが

えらそぶって
いません
ようにと

てがみ
かく

あおい
びんせん
いちまい
つかって

てがみ
かく

あしたの
ぼくに

2008/01/12

なすせんせい *朗読付 [2008年作品]

こつんと
あたま
こつかれたいんだ

ぼくが
わるさ
したとき

こつんと
いたくもない
くらいの
やさしさが
すきなんだ

なす
せんせいは
それが
うまかった

2008/01/26

※「へちま」といううたも読んでくれればと思います。

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より


012.JPG

※写真は通っていた小学校の現在。
桜が咲いているあたりに
木造校舎があり、那須学級でいろいろ学んだ。



愛情 *朗読付 [2008年作品]

みかん
そだてた
ひとは

みかん
みたいな
まぶしい
はだのいろ
してるな

りんごを
そだてた
ひとは

りんご
みたいな
あかい
ほっぺた
してるな

2008/08/11

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より






つばさ *朗読付 [2008年作品]

ぼくら
つばさ
なくて
よかった

つばさ
もしも
あったら

あのそら
うばいあう
だろう

あの
とりたちの
ように

やさしく
つばさ
ひろげては
いないだろう

ぼくら
つばさ
なくて
よかった

2008/01/28

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より




かざりまど [2008年作品]


きっさてんの
よごれた
かべで

ちんもく
つづけます

だれも
しらない
ひみつ

いっぱい
しってます

けれど
だれにも

なにも
かたらない

はでな
くせ
してるのに

2008.01;27

はりがみ *朗読付 [2008年作品]

おしらせと
かかれた
はりがみが
とんでゆく

とつぜんの
つよいかぜに
はがされ

その
おしらせは

どなたに
つたわるの
だろう

風が吹いても飛ばない帽子貼紙.JPG

2008.08.28

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より




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