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詩人 [2004年作品]



かきたく
ても
かけない

せなかの
まんなか
あたり

2004/05/09

じょうずにころんだわたし [2004年作品]


わたし
このあいだ
ころんで
あたまを
うって
あぶなかったんです

ねんのため
びょういんに
いって
せんせいに
みてもらったら

じょうずに
ころんだから
なにも
いじょうが
ありませんよと
いわれました

ころぶのに
じょうず
へたも
あったもんですかと
おもうんですが

ころぶのが
じょうずで
よかった
なんて
むねを
なでおろして
いえに
かえって
きた
わたしです。


お好み焼き屋できこえていた会話を
きっかけにうまれたうたです。
2004/01/18

いっさつのほん [2004年作品]



あの
ほんやに
いけば
いつも
たしかめるの

わたしの
さがしていた
ほんが
そこに
あるの

たかくて
かえないから
いつも
うでくみして
ながめて
いるの

ほかの
だれかが
その
ほんを
てにしようと
したなら

わたしが
さきに
てを
のばして
かうふりを
するの

もうすぐ
したら
おかねが
たまるの

そうしたら
そんな
まねも
せずに
すむの

わたしの
さがしていた
ほん

ほかの
どこにも
みあたらない
ほん

あの
ほんやの
いちばん
すみっこで

わたし
きょうも
うでくみして
あのほんを
ながめるの

おみせの
ひとは
あきれた
ように
わたしを
ながめて
いるけれど

そんなの
おかまい
なしよ

2004/09/26

みち [2004年作品]


この
まっすぐに
つづく
いっぽん
みちは

あすふぁると
つぎはぎ
だらけ

まるで

むかし
このみちに
おとして
いったものを

なんにんもの
ひとが
さがした
あと
みたいに

あすふぁると
つぎはぎ
だらけ

2004/01/16

せなか *朗読付 [2004年作品]

ぼくは
ひとの
かおを
みるより

せなかを
みるのが
すきです

ほんとうの
かおが

そこに
ある
みたい
だからです

いばり
ちらす
ひとの

うしろ
すがたは
さみしい
もんです

どんなに
いかめしく

かおを
おこらせて
いても

せなかは
さみしくて
しかたがない
みたいなのが
わかります

かおは
うそを
つくのが
じょうず
ですから

ぼくは
いつも
ひとの
うしろに
いることに
しました

せなかを
みつめて
はなし
かければ

ひとは
ほんとうの
かおを
して

ふりむいて
くれる
ような
きがして
・・・

2004/09/25

◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より





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