あさ

とうきょう
おりんぴっく
おわって

せみの
こえも
さみしそう

とおくの
そらが
まっくろだ

たいふうが
くるよと

ねこに
はなしながら
あまどを
しめる
あさ

ねねさんのことば

ねねさんの
ことばは
せろはんに
つつまれた
らむね

ほどくと
やさしい
きもち

たべると
ほっこり
かわらない
あじ

こころが
やさしく
なるような

ひまわり

ふみきりの
そば

いっぽんだけ
さいている
ひまわり

でんしゃが
とおると

ばいばい
している
みたいに

みぎに
ひだりに
ゆれて

つゆあけ

もう
ふりません

あめが
だれかに

てがみを
だしたから
つゆあけ

はがき

ぼくは
いきています

それを
つたえるために

はなが
さきましたとか

きせつが
かわりましたねと

はがきに
こころを
たくして

こころのもちかた

このみちは
やまを
こえるみちと
おもうのか

このみちは
やまを
こえてきたみちと
おもうのかで

きみの
いきかたは
まるで
ちがったものになるよ

かぜは
いつも
そんなこと
しらないふりだけど

そもそも

そもそも
なぜ
このまちに
きたのですか

じゆうという
にもつを
おきに
きたのですか

おかえり
ください
さようなら

そもそも
このまちには
かぜしか
やってきませんから

すぐに
はがれて
しまいそうな
はりがみと
おなじような
こころを
おもちのようですから

おかえり
ください
さようなら

なんどもなんども

このみち
あのみち
いろいろ
あるみち

わたしは
いっつも
このみち
あるいて

ないたり
すねたり
ふりむき
めをとじ

いいこと
ないかと
あのみち
みつめて
ゆうぐれ

いいこと
もうすぐ
あるよと
じぶんを
はげまし

いっつも
わたしは
このみち
あるいて

はるなつ
あきふゆ
なんども
なんども