じがぞう [2003年作品]
うごいたら
あかん
うごいたら
かかれへん
かなしい
かお
したら
あかん
ずっと
わらった
ままで
えがおの
じぶん
かきたいから
うごいたら
あかん
ずっと
わらった
ままで
かがみを
みつめて
2003/10/09
おしゃれ [2003年作品]
でかけて
きたときは
あんなに
おしゃれで
すま-とな
ばっぐ
だったのにね
あれも
これもと
おばさん
おかいものして
なんでも
かんでも
ばっぐに
つめこんだから
おしゃれな
ばっぐが
きゅうくつで
くるしいよと
いって
いるみたい
です
はじめから
おおきな
ばっぐ
もって
くれば
いいのにね
あの
おばさん
また
なにか
かおうと
しています
2003/01/08
たびだち [2003年作品]
この
いっぽんの
きから
いま
とりが
すだって
いきました
このはが
それを
みおくった
あとに
なみだ
みたいに
しずかに
おちて
ゆきました
そんな
ふうけいを
みつめて
おじいさんが
えをかきました
えの
たいとるに
たびだちと
つけました
2003/11/06
さんにん [2003年作品]
さんにん
いると
けんかする
2たい1で
けんかする
わたしは
いつも
1のほう
こっちの
みちを
ゆきましょと
ふたりの
ともだちが
はなしても
わたし
だけが
くびをふり
おはじき
しましょと
はなしても
ともだち
ふたりは
いやという
きまって
そのあと
けんかする
かってに
すればって
なって
かってに
するよと
いって
ひとりに
なって
しかた
ないから
かぞく
さんにんの
おうちに
かえる
おかあさん
だけは
わたしの
みかた
おとうさんは
わたしのこと
わがままだと
しかるから
きらいなの
・・・・
2003/03/06
はなしてみよう [2003年作品]
きみのえ [2003年作品]
すばらしいな
きみが
かいた
え
むくちな
きみが
かいた
え
そのめで
みた
ふうけいが
やさしいよ
なんて
きれいな
いろづかい
なんだろう
せんの
たっちの
きめこまかさ
きみの
しらなかった
こころが
いっしゅんで
わかった
きがした
きみは
いつも
ひとり
だったね
いつも
どんなえを
かこうかと
とおくを
みつめて
いたんだね
きみの
えを
もらっても
いいかい?
ぼくのへやの
いちばん
めの
とどきやすい
ところに
かざっておくよ
いつでも
きみを
おもい
だせるように
いつまでも
いつまでも
ながめて
すごすよ
きょう
からは
2003/06/18
お茶の時間 [2003年作品]
おとうちゃん
しごと
ゆくまえに
あれを
こうして
こうやって
そない
しといて
くれって
おかあちゃんに
たのんで
あわてて
でかけて
いった
おかあちゃん
あれって
なんやろ
そないしとくって
どない
すんねんやろ
ゆうて
2はいめの
おちゃ
のんでる
おとうちゃんも
いまごろ
かいしゃで
えらい
ひとに
あれを
こうして
そない
やっといてって
ゆわれて
こまっとんのと
ちゃうかって
おかあちゃんに
ゆうたら
おかあちゃん
あたりや
ゆうて
3ばいめの
おちゃ
のんで
ふきだしてた
2003/03/11
ぼくらのてんらんかい *朗読付 [2003年作品]
じゆうに
おえかき
しなさいと
せんせい
いったのなら
ほんとうに
じゆうに
かかせて
ほしいのです
みたままが
みたまま
なのですから
みてくれが
わるくても
いいじゃ
ありませんか
ぼくらの
てんらんかい
なのですから
ねこに
ひげが
なくたって
ぞうさんの
おはなが
みじかく
たって
いいじゃ
ありませんか
だれかが
くすっと
わらって
くれれば
ピカソは
ピカソ
なんですから
ぼくらも
ぼくら
なんですから
おなじえは
みんな
かけないのですから
2003.01.27
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011‐2012限定ユニット「うたのこえ」より
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
おまつり [2003年作品]
どんどこ
どんどこ
たいこが
ひびくよ
きょうは
おまつり
ゆかたに
きがえて
うちわを
かたてに
ともだち
さそって
からん
ころん
げたを
ならせば
すきな
あのひと
からん
ころん
こいびと
つれて
からん
ころん
2003/07/19
いま *朗読付 [2003年作品]
きのうの
わたしは
きらい
きのうの
わたしは
えらそぶるから
すぎた
あとでなら
なんとでも
いえるでしょ
だから
いまの
わたしを
すきに
なりたいの
いま
えがおで
なにごとにも
「はい」って
こたえて
みようと
おもうの
わたし
らしくないって
おもうけど
それが
わたしらしく
なるのかも
2003.09.19
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011‐2012限定ユニット「うたのこえ」より
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なのはなばたけ [2003年作品]
でんしゃ [2003年作品]
でんしゃのなか
おばさん
ふたりづれの
よこに
らんどせる
しょった
おとこのこ
ふたり
すわってます
おばさん
ふたりは
このごろに
なって
せなか
いたいだとか
このごろは
くすりが
いいのが
あるからとか
このごろの
はなしで
もちきりです
そのよこで
おとこのこ
ふたりは
はじめて
じぇっと
こーすたーに
のった
ことや
はじめて
えいがを
みたよと
はじめての
はなしに
むちゅうです
その
まんまえで
おじいさんと
おばあさんが
なかよく
うたたね
してます
しあわせ
そうに
かたよせて
このごろの
ことも
はじめての
ことも
むねの
なかにしまって
2003/02/08
りんごふたつ [2003年作品]
まっかな
りんご
ふたつ
てーぶるの
うえに
おいて
たべずに
ずっと
います
きみが
ここに
くるひまで
たべずに
ずっと
います
きみが
すきな
りんご
いつでも
まって
います
りんご
ふたつ
ながめ
ながら
2003/06/15
虹の絵 [2003年作品]
えかきは
あまりに
えを
かきすぎました
えを
かくなんて
もう
まっぴらだと
おもいました
けれど
ふと
みあげた
そらに
にじが
かかって
いましたから
あわてて
すけっち
ぶっくを
ひろげました
にじを
みつめて
いっきに
えを
かきあげました
いつしか
こどもたちが
えかきの
まわりを
かこんで
いました
なんて
きれいな
にじのえ
なんだろうと
こどもたちは
ほめたたえました
にじは
もう
そのとき
とっくに
きえていました
けれど
えかきの
かいた
にじのえが
こどもたちの
つぶらな
ひとみに
いつまでも
かがやいて
いましたから
えかきは
うれしく
なりました
2003/11/12
◇写真 aoisoraさん
いくつになっても *朗読付 [2003年作品]
おばあさん
しわくちゃの
てに
えんぴつ
もって
ひらがなの
かきかたの
れんしゅう
してます
なんでも
しっている
けれど
じを
ならう
ことは
はじめて
です
くま と
いうじを
かいてます
こどもの
ような
かわいい
もじです
いつのまにか
く が
よこになって
へま に
なっています
おばあさん
へま
していることも
しらずに
われながら
よくかけたと
うでくみ
してます
まどの
そとは
もう
はるでした
2003/04/24
◇写真 aoisoraさん
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
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おしぼたんしんごう *朗読付 [2003年作品]
ちいさな
こうさてんで
おしぼたん
しんごうとは
しらずに
いつまでも
あおに
かわるのを
まち
つづけて
いましたから
あなたは
そんな
わたしを
みちの
むこうがわで
みつけて
くれましたね
あなたの
ゆびが
おしぼたん
しんごうの
いろを
かえて
くれました
だから
わたしは
あなたへと
まっすぐに
あるいて
ゆけたのです
2003/11/07
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
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あるばむ [2003年作品]
かぞくの
しゃしんが
はられた
あるばむ
いつからか
だれも
はらなく
なって
しゃしんも
とらなく
なったね
まだ
ぺーじが
ずいぶんと
のこって
いるよ
じんせいは
これから
かも
しれないねと
ぼくが
はなすと
かあさん
しずかに
ほほえんだ
2003/04/02
あしたよりいま [2003年作品]
ひとりごと [2003年作品]
さんぱつ *朗読付 [2003年作品]
かあさん
おうちで
ぼくの
かみのけ
はさみで
ちょきちょき
さんぱつ
はじめた
ふなれな
てつきで
はさみを
うごかす
みぎと
ひだりが
てんで
ばらばら
ぼくが
おこると
ぼうずに
しよかと
かあさん
ていあん
しかたが
ないから
ぼうずを
みとめて
かられて
ゆくのを
かがみで
みてたら
なみだが
あふれた
2003/05/18
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
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ひぐれ *朗読付 [2003年作品]
ははおや
たちの
よぶこえが
する
こども
たちが
いえに
かえった
ちいさな
ふじさん
すなばに
のこした
まま
2003/07/01
◇朗読はこちら
朗読・構成:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
たちの
よぶこえが
する
こども
たちが
いえに
かえった
ちいさな
ふじさん
すなばに
のこした
まま
2003/07/01
◇朗読はこちら
朗読・構成:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
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あしたてんきになあれ *朗読付 [2003年作品]
てんき
よほう
なんて
きらい
あしたの
ことは
わからないのに
どうして
てんきは
わかると
いうんだい
あした
おでかけの
かたは
かさを
おもちの
ほうが
いいです
と
てんき
よほうで
はなすのを
きいた
それでも
ぼくは
あした
てんきに
なあれって
この
そらに
くつを
とばして
いたい
べらんだに
てるてる
ぼうずを
つるして
いたい
なにも
わからないのが
あしたじゃ
ないのかい
2003/10/26
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
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かたぐるま *朗読付 [2003年作品]
おとうさんの
うえに
わたし
すこしだけど
ちかづいた
あの
おそらに
きもちよくて
のばした
わたしのてに
ちょうちょが
ちょこんと
とまりました
おとうさん
おもたく
なったなあと
いいました
だって
おとうさんの
うえに
わたしと
ちょうちょが
いるんだもの
あたり
まえだよと
いったら
おとうさんが
わらいました
2003/02/10
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
はるのひ [2003年作品]
桜吹雪 *朗読付 [2003年作品]
紀見峠という名の小さな駅に下り、
改札口をぬけると
桜吹雪が音もなく
さらさらと雨あがりの小道に
舞い降りていた。
誰のためでない
自然のおこないがとても美しい。
美しい時はいつまでも続かない。
時の流れの侘しさも感じながら
桜吹雪の中坂道をゆっくりと歩いていると
昔つくった「桜吹雪」のうたを思い出した。
「桜吹雪」
ちるはな
ゆくきみ
おもいで
いろして
きおくの
かなたへ
よぶこえ
かれはて
こころは
あれはて
またくる
はるまつ
ふぶきの
さくらが
わたしを
なかせる
ちるはな
ゆくきみ
きおくの
かなたへ
2003.4
※12年前につくったうた。
当時夢二のような儚げな世界を書きたくて書いたもの。
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
どうぶつかいぎ [2003年作品]
あめ
あがりの
みちを
むこうから
いぬと
ねこが
ならんで
あるいてきて
ぼくと
すれちがった
とても
しんけんな
かおしていた
どうぶつ
かいぎが
ちかくで
おこなわれるの
だろうか
にんげんが
せんそう
しているから
2003/04/08
ゆきのみち *朗読付 [2003年作品]
わたし
ひとりじゃ
なかった
ふり
つもった
ゆきのみちに
だれかの
あしあと
2003/12/21
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
※以前吹雪の中ひとりで中山道の鳥居峠を越えました。
途中ひきかえそうかと自分に負けそうになりましたが、
深い雪の中誰かの足跡があったおかげで進む決心がつきました。
このうたはそんなおもいです。
ひとりじゃ
なかった
ふり
つもった
ゆきのみちに
だれかの
あしあと
2003/12/21
◇朗読はこちら
朗読:さきみさん
2011-2012限定ユニット「うたのこえ」より
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
※以前吹雪の中ひとりで中山道の鳥居峠を越えました。
途中ひきかえそうかと自分に負けそうになりましたが、
深い雪の中誰かの足跡があったおかげで進む決心がつきました。
このうたはそんなおもいです。