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うたはわたし [2017年作品]


ひとつの
うた

みじかい
うた

ながい
うた

かなしい
うた

たのしい
うた

どれも
わたしが

うたいたかった
うた

だれの
こころに
ひびかなくても

このはの
ような
わたしの
うた

だれも
しらない
ところで

かれて
らせんに
ちりゆき

また
うまれる

わたしの
うた

それが
わたしの
いきている
しるし


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たびびとのあなた [2017年作品]


やまの
あちらと
こちらで

さく
はなも
ちがう

みなれた
はなには
もう

みむきも
しないの
ですか

しらない
はなを
さがしに
いくのですか

あの
やま
こえて

ここには
もどらないと
おきてがみ
かくのですね






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このはにあめのひとつぶ [2017年作品]


このはに
あめの
ひとつぶ

うまれた
ところが
ちがっても

そうして
めぐりあう
きせき

わたしにも
そんな
きせき
あればいいな


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夜は私のことばたちがめをさますのです [2017年作品]


よるは
わたしの
うたの
ことばたちが
めを
さますのです

わたしが
ねむるとき

しらない
だれかの
こころを
のっく
するのです

いくら
のーとを
とじて
みせても

そこから
ぬけだして
ゆくのです

うたの
ことばたちは
さみしがりや
ですから
だれかに
しって
もらいたいのです

いくら
わたしが
いけませんよと
とおせんぼを
しても



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題のないうた [2017年作品]


ひとつの
うた

さみしい
うた

つくった
けれど

だいは
おもいつかず

だれにも
みせる
こともなく

こころの
ひきだしに
しまいます

わすれた
ころに
おもいだすの
でしょうか

その
うたを
うたおうと

ひとつ
ひとつの
ことばから

おもいでは
みえるのでしょうか

だいの
ない
そのうたに

すてきな
だいを
つけるひが
くるのでしょうか




たばこ [2017年作品]


わたしは
ここに
いますと

わたしは
いま

ひとりで
こうして
このように
いるのですと

ひとりきりの
たばこの
けむりは

こころの
さみしさの
のろし
です


次の色 [2017年作品]


いちまいの
えを
つくって
いるとき

つぎの
いろは
どんな
いろに

しようかと
おもう
とき

いちばん
しあわせ





春の星 [2017年作品]


はるの
ほしは
さびしい

はるは
さくらが
なのはなが

さき
みだれるから

だれも
ほしを
みあげないから

はるの
ほしは
にじんで
みえる

ふゆの
ほしは
あんなに
かがやいていたのに

はるの
ほしは
さびしい


だからららら [2017年作品]

てがみにも
なれない

ぼくの
うただから

うたうしか
ないのです

かなしいから
うれしいから

うたうんじゃ
ありません

ちって
またさく
はなは
きらいです

いちどきりで
いいのです

うたも
いちどきりで
いいのです

だから
ららら

だから
ららら

だから
ららら


よごれていない
かわに
どろをなげても
かわは
よごれないように

ぼくのうたを
ときのなかれに
きかせても
ときのながれは
きこえないふりする

だけど
ららら

だけど
ららら



きこえますか [2017年作品]


このうたが
きこえたら
まどをあけて
くれますか

このうたが
きこえたら
ぴあのを
ひいてくれますか

このうたが
きこえたら
てがみを
かいてください

このうたが
きこえたら
きっぷかいましょう

このうたが
おわったら
たびにでましょう

ひとりあるくあなた [2017年作品]


あめのひでも
かぜのひでも

あなたはひとり
あるく

のぼりざかを
くだりざかを

あなたはひとり
あるく

かなしいとか
さみしいとか

あなたはだれにも
かたらずに


どんなみちでも
ふりかえらず
あなたはひとり
あるく

ほほえむこと
たやさずに
あなたはひとり
あるく

ののはなの
すがたのように

あなたはだれにも
いばらずに

あめのひでも
かぜのひでも
あなたはひとり
あるく

まがりくねった
ながいみち
あなたはひとり
あるく







ちきゅうぎ [2017年作品]


ちきゅうぎの
ような
せかいだ

だれが
くるくる
まわすのだ

そして
じぶんが
みたいだけの
くにのところで
そのままにして

ほこり
まみれの
ほうちを
つづけるのだ

いんどようが
ちきゅうぎのしたから
あふれだしたとき

あなたは
きづくのだ

くにのひとつ
ひとつ
みんなひのあたる
ように
ちきゅうぎを
あつかわないと
いけないのだと




でっさん [2017年作品]


かんがえて
かきなさいと
おしえられましたけれど

かんがえないほうが
なんでも
かけるのに

かんがえて
かけば
なんて
ちっぽけな
おつきさま

そこには
おひめさまも
おうじさまも
だれひとり
やってこないわ


かしら [2017年作品]


かしら
かしらと
いつも
だれに
きづかうの
わたしは

かしら
かしらと
ことばの
うしろは
いつも
だれに
きづかうの
かしら

ほらまた
こんなひとりごとにまで

かしら
かしらと
いつも
だれに
きづかうの
わたしは


走り続けてください [2017年作品]


はしりつづけて
ください

どうぞ
あなたのおもいどおりに

たちどまりたく
ないと
おっしゃるのなら

はしりつづけて
ください

はしりつづけたいのなら
ひとつだけ
いっておきましょう

じぶんのからだよりも
おおきなものをもってはしれば
とまりたくてもとまれませんから

あなたにとって
いいことでしょう

どうぞ
ぞんぶん
はしりつづけて
ください

わたしがみえなくなるところへ
どうぞ
はしりつづけて
ください




春が来て [2017年作品]



はるが
きて
あなたは
すこし
せがのびて

はるが
きて
あなたは
すこし
はにかむように
なって

はるが
きて
あなたは
すこし
むくちになって

はるが
きて
あなたは
すこし
ひみつが
おおくなって

はるが
きて
あなたは
はいたこともない
くつをはいて

はるが
きて
あなたは
てがみを
かくようになって

はるが
きて
あなたは
わたしにいったこともない
ことばをつげて

はるが
きて
あなたは
きしゃのなか



わたし [2017年作品]



しずかなのは
いけませんか

いつも
わらっていないと
いけませんか

ひとりが
すきなのは
いけませんか

いつも
だれかのそばに
いないといけませんか

ぺんをにぎって
なにかを
かいているのは
いけませんか

いつも
なにもかかずで
だれかのはなしを
きいていないと
いけませんか

まどに
うつるのも

かがみに
うつるのも

かわのながれに
うつるのも

みんな
わたしですもの


わたしのことだけ
かんがえているのは
いけませんか

いつも
だれかのしあわせ
かんがえないといけませんか

はなすことが
わたしのことだけでは
いけませんか

いつも
わたしのことは
かたらずでいないと
いけませんか


わたし
わたし

わたし
わたし

きょうも
ゆうひが
わたしの
よこがおだけを
てらしながら

しずんで
ゆきます





つくづく [2017年作品]


うたが
あまりに
さくら
すぎるのは
よくない

うたは
なのはなで
あらねばと

つくづく
おもう
きょう
このごろ

しょぱん [2017年作品]


うつくしい
じょせいの
よこがお

なにも
いわず

じっと
まどのそとを
みている
うつくしい
じょせいの
よこがお

それが
あなたの
せんりつ

かわも [2017年作品]


きのう
あなたに
いった
ことば

かわに
うかべて
みたら

よごれて
みずが
にじんだ

ごめんと
あなたに
あした
いおう





めざめるとき [2017年作品]


あなたは
つばさが
ほしいと
そらを
みあげて
います

いつまでも
いつまでも

あなたの
こころで
しずかに
ねむるものを
あなたは
しらないから

あなたは
なにかを
つかもうとする
けれど

みみを
すませて
めを
こらせて
ごらんなさい

あなたの
こころに
つばさが
あることを

だれかが
おしえて
くれるでしょう

たかく
あおいそらは
なにも
おしえて
くれないけれど



ましゅまろ [2017年作品]


とびらが
ひらいた

あなたが
わらった

あなたの
ことばは

やさしく
とけるよ

わたしの
こころで

ましゅまろ
みたいに



おてがみかいてもいいですか [2017年作品]


おてがみ
かいても
いいかしら

そんな
といかけ
おてがみで
つたえてる
わたし
ばかかしら

おてがみ
かいても
いいかしら

あなたの
へんじも
ないままに

おてがみ
かいてる
わたし
ばかかしら

きょうも
そらは
はれわたり

みどりが
かぜに
そよぐから

どうして
いますか

げんきで
いますか


あるこう [2017年作品]


あるきたくないみち
あるきたいみち
どんなみちも
ちきゅうのみち

あるけば
だれかにあえる

やさしいひとも
やさしくないひとも
かげぼうしは
おなじすがた

ひはのぼり
ひはしずむ
それだけの
ちきゅうの
えそらごと

いきて
いればいい
ただ
いきて
いればいい


てつぼう [2017年作品]


てつぼうが
いつの
じだいにも
ありますように

さかあがりを
れんしゅうする
おんなのこ
おとこのこが

いつの
じだいにも
いますように

いくら
ぶんめいが
さかえても

ゆうひに
てつぼうのかげが
うつる
じめんが
ありますように



このほし [2017年作品]


まるいから
ときどき
こぼれる
みずが

まるいから
ときどき
われる
じめんが

まるいから
しかくに
しようと
する
にんげんが

まるいから
ときどき
わるさする
にんげんが

ただ
まるい
だけの
このほしを



おやじはへびーすもーかー [2017年作品]


おやじのしょーとぴーすを
まつやましょうてんまで
かいにいかされた
あのころはむかし

しょーとぴーすのかんいりのやつ
おやじはへびーすもーかー

すぐにぜんぶすうから
ぼくはたまったもんじゃない

まつやましょうてんの
おばあさんにかおをおぼえられて
がむをひとつふたつ
いつもくれたっけ

とりのつばさ [2017年作品]


とりは
むげんの
そらを
とんでいるのに

いつも
ぼくらの
みえる
ところで
とんでいる

まるで
ぼくらを
みまもる
ように

とりの
つばさは
それだけで
やさしい


わたしのうた [2017年作品]


ことばは
うれしいの
だろうか

こんな
わたしの
こえで
うたわれて

できるだけ
ことばが
よろこぶ
ように

こころを
こめて
うたいます

かぼそい
こえで
せいいっぱい

だれの
ためでなく

ことばが
よろこぶ
ようにと



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